サイズ:73x61cm
素材:キャンバスに木炭
制作年:2022年
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作品について
家の修理をし、その日一日で使った工具を描き出した。
写実的な正確さではなく、工具の機能と手の記憶を頼りに描いた。
古代エジプトの壁画の人物をよく見ると、体は正面で顔は横向きに描かれている。
動物も、横や正面が混ざっているのにその特徴がしっかり描かれていて、今でも種が特定できるのだとか。
豊作や大漁を祈ったり、死後の世界の王に仕えるため、神々に特徴を伝える必要がある。
自分の中では、大工仕事も、絵を描くことも、お祈りも根っこは同じことをしている。
それらは、「見えること」「見えないものを見えるようにすること」「見えないこと」という違い。
物質の世界と魂の世界のどちらも大事にしたいと思う。
人間は片方だけでは生きることはできないから。
手触りの記憶が豊かなほど、キャンバスとの会話が弾むような気がする。
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作者:宮内博史
国内外で絵の修行をして、絵と会話をするような感覚を掴むようになりました。
一方、感覚が開きすぎたようで双極性障害になり、展覧会を企画するのがすごく大変になってしまいました。
現在は自然豊かな佐渡ヶ島で暮らしています。
周囲が静かで、感覚を開いていても大丈夫なのが本当に助かります。
絵は見えないものを見えるようにする魔法のようなものだと思っています。
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