中国磁州窯産の碗で、形は絵高麗の形状で、外面は天目釉、内面は白釉が掛け分けられる珍しい茶碗です。この形状の碗は元〜明時代のものとされています。
見込みの蛇の目釉薬剥ぎと、釉薬と茶の滲み込みの濃淡が幽玄な雰囲気を醸し出しています。見込みには焼成時に生じたひび割れを漆で直してあり、水漏れはありません。口縁にも1か所漆直しが有ります。
絵高麗は大きなサイズの鉢が一般的で、茶の湯の菓子鉢などに用いられますが、茶碗サイズのものは少なく、出光美術館の絵高麗茶碗など数が限られます。本品は釉調も茶の湯にかなう器といえます。
大きさは、
口径15.5、口径6.1、最大高5.5cmです。
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